第1回 インタビュー実践 クラスのレポート

イノベーションのためのインタビュー実践講座
自分のインタビュー傾向がわかる
デザイン思考 インタビュー実践クラス 開催レポート



 デザイン思考研究所では、イノベーション・プロセスの研究蓄積を土台に、体系的にイノベーションの方法論・デザイン思考を学べる無料教材動画を公開。実践しながら学ぶことのできるワークショップも開催されています。
 2017年9月15日に開催されたインタビュー実践クラスでは、これらの教材や動画、ワークショップで取り上げられていて、イノベーション活動には不可欠なユーザのニーズをインタビューを通してどのように引き出すかを学び、実践し、ワークショップ後は自分のインタビューに対してプロの方からフィードバックを得られる講座です。

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前列右から2番目:講師 一般社団法人デザイン思考研究所 中村 珠希 , 前列中央:ゲストスピーカー 山口 木綿香

山口木綿香

山口木綿香
米国の世界的な調査会社で従業員の強みを活かしたコーチングや組織エンゲージメントのコンサルタントを務め、国内においてもデザイン思考を用いた製品・サービス開発に取り組むリサーチ&デザイン会社に所属。リサーチャーとして15年間で1,000を超えるプロジェクトに携わり、これまで協業した一部上場企業は63社にのぼる。2016年にフリーランスのインタビュアーとなり、独立後から現在までの10カ月で26案件・計443名へのユーザーインタビューを実施。相手に共感しながら各業界のトップ企業が見落としていた「顧客の悩み」を見つけ出し、新しい価値を提供するコンセプト導出を得意とする。現在はインタビュー業と並行しながらインタビュー研修・ワークショップも開催。営業職、企画職、マーケター、エンジニア、コンサルタントなど多種多様な職種の方を対象に、企業活動に直結するインタビューの設計法や、ユーザーの深層心理に迫る技法の指導を行っている。

中村 珠希

中村 珠希
一般社団法人デザイン思考研究所 共同創業者/最高人財責任者(CPO)。慶應義塾大学総合政策学部卒。社会教育学専攻。在学中にスタンフォード大学にてデザイン思考を学ぶ。2013年に弊所を共同創業し、上場企業の教材開発や研修講師等を担当。卒業後、NTTコミュニケーションズへ入社し、BtoBtoCの新規事業創造(教育関連)に携わる。13カ国のユーザーにインタビューを実施。その他、販促・営業を担当。退社後、デザイン思考研究所のCPO(最高人材責任者)に就任。人材開発・採用育成を担う。








「はじめに、今回のインタビュー実践クラスのゴールは ”共感のためのインタビュー基礎を理解し、実践を通してインタビューのスキルアップをすること”ですが、そもそも共感とは何だと思いますか?」と中村。参加者同士で意見を出し合いました。

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「へ〜」で終わらない、「なぜ相手はそのように考えるのか?」と一歩踏み込んで理解する、といった意見が出ました。

「共感とは、自分の主義主張を曲げて相手に同調することではありません。アダム・スミスの言葉をかりれば『たとえ自分が経験したことがなくても、相手の状況に身を置き、相手と同じ感情を積極的に理解すること』です。ここでポイントとなるのは、『たとえ自分が経験したことがなくても』という点です」この後、脳神経科学の視点から共感の概念を2つに分けて説明するレクチャーがあり、共感についての理解を深めていきました。

次に、デザイン思考における「共感」の重要性とその方法について学んでいきます。
「イノベーションプロセスを体系化したデザイン思考は、発見、詳細化、探索、実験、展開の5つのフェーズがあります。共感とは、その中の発見フェーズで重要なキーワードです。ユーザーの視点をかりて物事を捉え、その視点を活かすことが新たな商品やサービス創出のヒントになります」と中村。

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「相手に共感する方法をデザイン思考研究所では大きく3つに分けて説明しています。顧客が商品・サービスを利用している様子を観察する、実際に自分自身でそれを体験してみる、使用した顧客にインタビューを行うというものです。それぞれとても重要ですが、今回はこの中のインタビューを取り上げていきます」とのこと。

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「実践のポイントは、テーマを軸に意識する領域を広げること。そして成功したインタビューとは、インタビュー対象者がいなくても、まるでその人がその場にいるかのようにテーマについて自分が語れるようになるように意識すること。いざ、実践してみましょう!」と山口。

まずは、一人一人異なるインタビューのテーマが与えられ、先ほどのポイントを引き出すことをイメージしながらインタビュー項目を作成していきました。次に今から行うインタビューで以下の項目の中から一つだけチャレンジしたいことを決めました。

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次に全員がインタビュアー、書記、インフォーマント(情報提供者)、オブザーバー(後ほどFBをする)の役割を順々に担っていきました。
インタビュー経験者から初心者まで、それぞれ実践を頑張りました。ポイントである「テーマを軸に、領域を広げて聞くこと」を意識し、実践した参加者もいれば、まずは相手が話しやすいような雰囲気作りを心がけ相手に話してもらうことを意識した参加者もいらっしゃいました。

インタビューを実践的に学べ、複数人からフィードバックをもらえたことで、自分のインタビューの特徴を理解すると同時に、それぞれの方が自分のインタビュースキルの課題を持ち帰ることができ、有意義な時間となりました。
なかなか難しかった…と少し落胆気味すると同時に、インタビューで自分が意識しなければならない課題を持ち帰り、もっと実践したい!とみなさん意気込んでいらっしゃっいました。最後に振り返りを行い、ワークショップは終了となりました。

関連リンク
第2回 デザイン思考 インタビュー実践クラス