デザイン思考家が知っておくべき39のメソッド

Step1 Empathize:共感

共感とは何か

共感は、人間中心デザインプロセスの基礎となります。共感するために私たちは、
観察する:ユーザーと、彼らの生活環境における振る舞いを見ます。
関わる :計画的に短く“切り取った”出会いを通じて、ユーザーと交流・インタビューをします。
没頭する:ユーザーが体験することを自分でも体験します。

なぜ共感が重要なのか

 人間中心のデザインでは、まずユーザーを理解することが必須です。解決しようとしている彼らの問題があなた自身の問題であることは滅多になく、それはあくまで特定のユーザーが抱える問題です。ユーザーのためのデザインには、彼らがどんな人で何を大事にしているかについて深く共感する必要があります。

 人々の言動や周囲の環境に対する反応を観察することで、彼らが考え感じていることの手がかりを得られます。また、彼らのニーズを学ぶ助けとなり、彼らの経験が持つ目には見えない意味を捉えることもできます。革新的な解決策は、人間行動の中に潜む最良のインサイト(※)から生まれます。しかし、私たちの脳は無意識に多くの情報を排除しているため、インサイト発見のために学ぶことは想像よりも難しくなっています。私たちは「真新しい2つの目」で物事を見る必要があります。人間中心デザインに沿った共感のためのツールは、新しい目を与えてくれるのです。

 人々と直接関わることで、時に本人も気づいていない彼らの考え方や価値観に関する膨大な量の情報が明らかになります。ユーザーとの深い関わりは、予期せぬインサイトの発見によりお互いを驚かせます。人々の行動が伝える物語と彼らがしていると言ったことは(実際はしてなくても)、世界の在り方について彼らが深く信じていることを示す強力な指標になります。人々の信条や価値観をしっかり理解した上で初めて良いデザインができます。

 実践しましょう:人々が自覚している(もしくはしていない)であろうニーズを明らかにする/イノベーションへの試みを促す/デザインするのに適切なユーザーを特定する/行動を促す感情を見つける

 ユーザーと会話をしたり観察したりすることに加え、あなた自身もデザイン実践場所で直接的な経験をする必要があります。デザインしようとしているユーザーの状況をより良く理解するために、あなた自身も同じ状況を体験できる場所を探しましょう(必要ならゼロから創り出すのもいいですね)。
(※訳注)インサイト:本人も気づいていない驚くべき事実や、外からは分からない潜在的な心の動き

文献